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Craftsmanship Matters: The Life of the Workshop
大量生産や短期間で廃棄するような家具が登場するはるか以前、アール・デコの時代の工房において、真に卓越したものづくりとは何かを示す動きがありました。それは、デザイナーと職人が共に協力し創造する姿でした。
アールデコはインテリア、ファッション、芸術に永続的な痕跡を残しました。「アール・デコ」という用語そのものは、1925年にパリで開催された『国際装飾美術・産業美術博覧会(Exposition Internationale des Arts Décoratifs et Industriels Modernes)』に由来します。この博覧会は非常に人気を博し、20カ国から1,600万人以上の来場者と15,000の出展者を迎え、国際的な現象となりました。
しかしアール・デコの真髄は、展示会場ではなく、アトリエの中で脈打っていたとも言えます。創造の聖域とも言えるアトリエ内でデザイナーと職人は協力し、「卓越」という言葉を体現する家具やオブジェを生み出しました。そこでは希少な素材、職人技、共有されたビジョンという伝統が存在しました。エミール・ジャック・ルールマン、ジャン・デュナン、アンドレ・グルーといった、アール・デコを牽引したデザイナーたちは皆、自らの工房を運営していました。一方、アイリーン・グレイやジャン・ミシェル・フランクといったデザイナーたちは、アドルフ・シャヴォー(木工職人)や菅原精造(漆芸家)といった、その分野で有名な職人たちと提携していました。今日、アレクサンダー・ラモントは、バンコクのアトリエで、その卓越した工房の精神を受け継いだものづくりをしています。そこでは、地元の職人とデザイナーが協力し、時代を超えた技術と現代的なデザインを融合させています。工房そのものが、この伝統の中心的存在です。工房では、漆、ライ麦の寄木細工、羊皮紙、シャグリーンなどの素材が、ゆっくりと、静謐な時間の中で作業されていきます。卵の殻は、細心の注意を払って小さなピースをモザイクのように貼り付け、金箔の張り加工は、最も繊細な筆使いで仕上げられます。ライ麦の寄木細工は、時間をかけた忍耐強い準備と、一本一本のライ麦を正確に配置することが求められます。しかし、その仕上げのマジックは技術だけにとどまりません。それは、新鮮な漆の香り、微妙な輝きを捉える目、本能的に素材を調整する手にもあります。芸術と工芸が等しく融合した、こうした創造的な動きが、それぞれの作品に生命とエネルギーを与えています。
アレキサンダー・ラモントの工房の営みをフランス人写真家マチルド・イリーが独自の視点で捉えました。彼女がアレキサンダー・ラモントで過ごした一日をフォトエッセイとして綴ります。

家具は一点一点、職人が手作業で製作されます

卵殻漆塗りの制作には、忍耐と細部への入念な注意を必要とします

工房は、瞑想を行う場の雰囲気にも似て、自己を見つめ直す場所とも言えます

天然の羊皮紙は繊細でベルベットのような手触りです。その独特の風合いの特徴を活かすよう一枚づつ選ばれていきます

シャグリーン(エイ皮)の工房では、職人が硬い素材を自在に操り、あらゆる形状や輪郭に美しく仕立て上げていきます

ブルゴーニュの畑から採れたライ麦が、一本一本丁寧にパネルに貼り付けられていきます

ストローは工房で手染めされ、お客様のご要望に応じた色に仕上げます

組立のエリアでは、すべての工程の魔法が結実する瞬間を目にすることができます


マチルド・ハイリーにより、私たちの工房の一日の様子を美しく描いたポートレートをお届けします

